少しでも早くFIREを達成するために必要なこと、それは貯蓄率を上げることです。
貯蓄率がFIREまでの年数にどう関係するのか、どうすれば貯蓄率が上がるのか、についてまとめていきます。

貯蓄率ってなに?
「貯蓄率」とは?
貯蓄額を可処分所得で割った比率のこと
可処分所得とは、個人の所得から税金や社会保険料などを引いて手元に残る所得のこと。
いわゆる「手取り収入」のことです。
式にすると、以下のとおり。
(貯蓄率)=(貯蓄額)÷(可処分所得)
「手取り収入のうち貯蓄に回している割合」という認識で大丈夫です!
早くFIREするためには貯蓄率が大事!
年収が上がれば早くFIREできる?
早くFIREするには、単純に年収を上げればいいのでは?と思う方も多いはず。
しかし、ただ年収が上がっても、その分使うお金(生活費)が増えてしまってはFIREするまでの期間は短くなりません。
(可処分所得)=(貯蓄額)+(生活費)
「生活費」が上がるということは、「貯蓄を阻害する要因が大きくなる」と同時に、「FIREするために必要な金額が上がる」ということを意味します。
これでは、FIREへのペースを上げることはできません。
少しでも早くFIREを達成するためには、なるべく多くの貯蓄を行い、FIRE後の生活費も抑えることが大事だと言えますね。
ここで大事な要素となってくるのが「貯蓄率」です。
FIREまでの年数と貯蓄率の関係
FIREするために必要な資産額は、4%ルールを適用すると、
(必要資産額)=(可処分所得)×{1-(貯蓄率)[%]}÷4[%]
となります。
投資をせずに純粋に貯蓄を行う場合、1年間に貯蓄できる額は、
(年間貯蓄額)=(可処分所得)×(貯蓄率)[%]
と表せます。
するとFIREまでの年数は、
(FIREまでの年数)=(必要資産額)÷(年間貯蓄額)
={1-(貯蓄率)[%]}÷4[%]÷(貯蓄率)[%]
「可処分所得」の部分は約分され、「貯蓄率」のみが残る式となりました。
つまり、「FIREまでの年数」は「貯蓄率」によって決定されるというわけです。
※投資をした場合も、これに運用利回りが乗るだけで「可処分所得」は復活しません
試しに、貯蓄率50%を代入してみると、FIREまでの年数は25年。
これが40%では37.5年、60%では16.7年となります。
投資をした場合はどうなる?
そうは言っても、FIREを目指す方のほとんどが投資をされているかと思います。
投資をした場合、「FIREまでの年数」は以下のグラフのように決まります。

出典:FIRE 最強の早期リタイア術――最速でお金から自由になれる究極メソッド
こちらの本から引用しました。
運用利回りによって差は出るものの、貯蓄率が高いほどFIREまでの年数が少なくなることがわかります。
さらに、貯蓄率が低い場合には運用利回りの影響を大きく受けるのに対し、貯蓄率が高い場合は運用利回りの影響はほぼありません。
運用利回りは不安定なものなので、それによる影響は少ないほうが良いと言えます。
貯蓄率によってこんなにも差があるのなら、少しでも貯蓄率を上げていこう!と思えるグラフですね。
貯蓄率を上げる方法
貯蓄率を上げる方法はたった2つ!
- 収入を増やす
- 支出を減らす
本業で今より稼げないのであれば副業をしたり、お給料アップを目指して転職をしたり。
日々の支出は、毎月の固定費から見直してみましょう。
例えば月の手取り収入が20万円で生活費が15万円、貯蓄5万円で貯蓄率が25%の場合、
副業で収入+5万円、固定費見直しで支出-2.5万円となれば、貯蓄率は50%に上がります。
どちから片方に注力するよりも、両方に取り組んでみるのがおすすめです。
少しでも早くFIREしよう!
貯蓄率を上げることで、FIREへの貯蓄期間はぐんと短くなります。
投資に頼りすぎるのもリスクがありますので、まずは貯蓄率を少しでも上げることから始めてみましょう。
貯蓄率は、FIREを目指していない方にとっても資産を築いていく上で大事な要素です。
お金がすべてではないけれど、何をするにもお金が必要な場面はとても多いもの。
今よりもより良い生活を目指して、少しずつ資産を増やしていきましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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